土曜日, 1月 06, 2007

拝啓 安倍晋三さま。

最近の日本では憲法改正議論が盛んのようですね。特に安倍内閣が意欲的だと。今日のFinancial Times欧州版でもそのことについて記事が出ていました。

でも今ひとつクリアーでないのが’いったいどこを改正するの?’という点。もちろん九条も含まれているんだろうけど。。
変えよう、変えようって、言葉だけが先行していて、じゃあいったいどこをどうやって変えたら、何がよくなるの?で、何のために変えるの?というのが私にはわからないんです、安倍首相。
小泉さんのときもそうだったけど、改革、改革ってなんだか結局改革することが目的みたいな風で、何のために改革するんだか途中でわからなくなった。雰囲気だけに押されて、変えることがいいことだ、みたいな。

だけど、本当に変えることがいいことなんでしょうか。変えていくことがすべてなの?北朝鮮の核問題、日本にとってはいつ有事となってもおかしくない状態に近いと思うけど、それは憲法を変えないと対処できない問題?有事立法、有事の際の対処は別に法改正だけで、それよりは効率的運用を検討すべきなんじゃない??

憲法変えたら、完全に自分達の身を自分たちで守れるようになるの?日本は戦争に負けたんだよ。しかも無条件降伏を受諾せざるを得ないような状況にまでこてんぱんにやられたんだよ。もう二度と、同じ過ちは繰り返さないって、何万人もの日本人がそう叫び続けているんだよ。憲法改正が即宣戦布告できるだけの軍事力を持った国につながるとは思わないけど、でも、なんだかなし崩しにならない?怪しい雰囲気、ただでさえ雰囲気に呑まれやすい国なのに政府自らそうゆう雰囲気を作っていくの?
本当に変えていくことがいいことなの?

もっと他に考えなくちゃならないことがあると思う。
例えば、子供を安心して育てられる環境、みんなで一緒に育てていこうって環境が少なくなっていること。子供を育てるのに誰か一人だけが苦しい思いをしなければならない環境こそ、変えていくべきだと思う。そして、どうせがんばっても、むくわれないんじゃん?って思っちゃうような世の中。これを変えていくのが、国の仕事なんじゃない?がんばったらさ、がんばったなりのことがある世の中って、理想的かもしれないけど、そうゆうことって国にとって大事だと思うんだよね。そうゆう日本こそ、アジアの中での真の存在感を発揮できると思うんだよね。それは軍事力よりも強い力を持つと思うんだよね。

というわけで安倍首相。参院選の争点が憲法改正っていうのは、衆議院予算委員会で某議員の女性問題とか献金問題を追及しているのと同じく、なんで’予算委員会’なのにそんなこと話してんだよ、もっと大事なことがあるだろ!って、全く貧素に思えてしまうわけです。是非ご再考を。

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